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智水社

利己的教育の成れの果てなのかも

 今日は5月15日。と言えば五・一五事件(そうかな?)。歴史の授業で習う,当時の首相が暗殺されるショッキングな事件ですね。でも,あの夜って首相の犬養毅はチャップリンと会食予定だったんですよね。なんでもチャップリンが急に大相撲を観戦したいってことでドタキャンしたらしいのです。そんなやりとりがあったもんで,実は暗殺のターゲットは犬養毅ではなくチャップリンの方だったのでは?という説もあるそうです。



 さて今回は,Z世代の人たちの訳わからん行動のお話。もちろんZ世代のごく一部の方々の愚行だとは思いますし,Z世代と一括りにどうのこうのというのも的外れかもしれませんが,二十歳前後の方々の犯罪の量や質の変化そして以前にも増すような大幅に倫理感が欠落しているような出来事が次々に起こるようになってきました。


 これからは自分の勝手な思い込みなのですが,Z世代のこういった倫理観の欠如や犯罪的なものは利己的教育の成れの果てというのも原因の一つなのではと考えています。


 特に学校教育の中で,学校の先生たちのほとんどは勉強の意義を「何かになる」ためとか「夢をかなえる」ためとか人生の「選択肢を増やす」ためなど,利己的なことだけを説くようです。


 実際ある学校の卒業文集における先生たちの贈る言葉みたいなものでも,40人ぐらいいる先生の中のほぼ全員が利己的なことしか語っていませんでした。たった一人の先生だけが,利己的なことだけでなく利他的なこと(勉強するのは他人を助けるためだみたいなことです)も書いていらっしゃいってました。


 もちろん利己も大事ですが同じようにいやそれ以上に利他も大事だと思います。すなわち「何かになる」ために勉強するのだけでなく,同時にそれに「なってから」もそれ以上の勉強が必要不可欠だと説くべきです。


 利己的な教育によって,自分の利のためなら他人を貶めようが迷惑かけようがどうでもいい,今風の言葉で言えば,金稼ぐものが勝ち組で一般庶民は負け組といった風潮が自然と出来上がってきたのではないのでしょうか。


 70年以上になる戦後教育によって,利己的な教育の濃度がどんどん上がっていった結果のわれわれ世代からのZ世代なのかもしれません。


 もちろん自分も利己が大事ですしそんな偉そう事は言えませんが,そこまで利己に走っているとも思っていませんし,生徒にはいつも利他の精神を説いているつもりです。実際に私がそう説いたことを社会人になってもちゃんと覚えていると言ってくれた元生徒もいました。


 ここ最近いろんなとこで蔓延っている「やったもん勝ち」という風潮だけは収まって欲しいと願うばかりです。

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